はじめに
令和6年(2024年)能登半島地震により亡くなられた方々にお悔み申し上げますとともに、
被災にあわれた皆様へお見舞い申し上げます。
大切な愛猫を守るために「いま」できることとして、
環境省の「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」などを参考に、
猫の防災グッズをまとめました。
備えの参考になれば幸いです。
防災グッズの考え方
色々なものをたくさん持って避難したいところですが、
荷物が重く、逃げるスピードが遅くなると命にかかわります。
また、災害はいつ起こるかわからないため、
全てのグッズを持ち出せるとは限りません。
そのため、事前に優先順位を決めておくことが必要です。
いざという時に迷わず行動できるよう、
必ず準備したいもの、余裕があれば備えたいもの
の2つに優先順位を分けて
防災グッズを紹介します。
必ず準備したいもの
急いで避難する場合でも
最優先で持ち出したいものをまとめました。
猫ちゃんの健康や命にかかわるグッズを中心に
移動、トイレ、ごはん、迷子の備えの4つのカテゴリで紹介します。
玄関の近くなど確実に持ち出せる場所に置いて、
賞味期限などを定期的に確認しましょう。
移動
災害時は、猫ちゃんと一緒に避難することが推奨されてるので、
避難所に行くときなどに必要です。
「適正体重にあったサイズか」「入口の開閉や猫ちゃんの出し入れがしやすいか」などをポイントに選びましょう。
・キャリーバッグ
猫ちゃんを安全に運ぶためのバッグで、
災害時だけでなく、通院やお出かけなどにも役立ちます。
軽くて背負ったりできるソフトタイプ、
かたい素材で丈夫なハードタイプがあります。
うちでは、2匹入れてもたわまない丈夫なハードタイプを使っています。
上が取り外せると猫ちゃんを出し入れしやすい。
▼リッチェル キャンピングキャリーファインダブルドアM ブルー (amazonリンク)
子猫の時に使っていたのはこちら。
▼ジェックス OSOTO キャリー トラベラーTall (amazonリンク)
・ポータブルケージ
室内でも屋外でも利用できて、猫ちゃんのプライベートな生活空間です。
トイレやベッド、爪とぎなどを入れても十分な空間を確保し、ある程度の時間を過ごしてもストレスが少なく、くつろげる環境にしましょう。
定番商品はこちらです。
▼猫壱 ポータブルケージ 黒 (amazonリンク)
うちでは、車の後部座席にも置けて、2部屋にもなるタイプを用意しています。
▼Sturdi ペットツインカーゴ (現在取り扱いなし)
・洗濯ネット
もちろん、猫ちゃんによって好き嫌いはありますが、
パニック状態を落ち着かせて、傷つけず安全に運ぶことができるので、非常に便利です。
洗濯ネットは、柔らかい素材が猫ちゃんの身体と相性が良く、本能的にも狭い場所の方が安心するからです。
キャリーバッグからポータブルケージへの移動もスムーズになるほか、避難場所で巡回診療を受ける時などにも便利です。
ゆとりのある大きさで、網目が粗く、猫ちゃんの様子を外から確認できる洗濯ネットを選びましょう。
100均のでもOKです。
猫のために作られた専用ネットを紹介します。
▼猫壱 おちつくネット 平型 (amazonリンク)
・ハーネス&リード
迷子にならないために必要です。
猫ちゃんは体がやわらかいので、犬みたいに首輪にリードをつなげるよりも、
ハーネスにリードをつけるのがおすすめです。
首元とお腹の2箇所でしっかり固定できるタイプがいいでしょう。
避難生活中に猫ちゃんに運動をさせたりするときにも役立ちます。
普段から慣らしておきましょう。
▼ぽぽねこ 猫に優しいベスト型ハーネス・リード付き ダンガリー クリーム(旧:イエロー)
※ぽぽねこさんで使える500円割引クーポンはこちら
※丸形は販売終了のためラウンドのリンクです
トイレ
避難時には持ち運びができるポータブルトイレなどが必要です。
猫ちゃんは砂の上でしかトイレをしないと思われがちですが、
実はトイレシートのみでも猫ちゃんはトイレをしてくれます。
そのため、トイレシートを敷いて使って、排泄後に砂をかける習性があるので、
シートだけだと引っかいてめくれたり破れたりする場合に、シートを複数枚敷いたり、猫砂もあるといいでしょう。
猫ちゃんはキレイ好きでトイレにこだわりがある場合が多いので、
猫ちゃんの好みに応じて用意してあげてください。
・ポータブルトイレ
コンパクトに折りたためる、ポータブルトイレの定番といえばこちらです。
トイレシート、猫砂の両方に対応しています。
▼猫壱 ポータブル トイレ 黒 (amazonリンク)
・トイレシート
消臭はもちろん、しっかり吸収してくれるデオトイレがおすすめです。
▼デオトイレ 消臭・抗菌シート 複数ねこ用 (amazonリンク)
・猫砂
猫砂は、オシッコが固まるタイプと固まらないタイプがあります。
一般的に、平らなバケツのような普通のトイレには、固まる猫砂。
スノコとトレーの2層になったシステムトイレには、固まらない猫砂を使います。
トイレシートと同じく、においを抑えるデオトイレがおすすめです。
▼ デオトイレ 消臭・抗菌 サンド (amazonリンク)
とはいえ、ポータブルトイレには固まるタイプの砂などを使う場合が多いです。
▼ デオサンド オシッコのあとに香りで消臭する砂 (amazonリンク)
・ウェットシート
トイレの後始末などに役立ちます。
猫ちゃんがなめても安心なものを用意しましょう。
▼ライオン ペットキレイ 除菌できるウェットティッシュ (amazonリンク)
・ゴミ袋
ゴミ袋も消臭タイプがおすすめです。
▼驚異の防臭袋 BOS (ボス) うんちが臭わない袋 (amazonリンク)
ごはん類
ごはん関連は約1週間分の量を目安に準備するのがオススメです。
1日に必要なごはんの量は計算ツールをご活用ください。
ウェットフード
持ち運びやすい、パウチタイプがおすすめです。
水分補給にもなるので、普段はドライフードだけしかあげてないといった場合でも準備しておくといいでしょう。
うちの場合は2匹で14袋を用意しています。
1食1袋×1日1回(夜)×2匹×7日=14袋
▼アイシア 黒缶パウチ まぐろとかつお 70g×12袋 (amazonリンク)
ドライフード
うちの場合は2匹で500gを用意しています。
1食18g×1日2回(朝昼)×2匹×7日=504g
▼orijen(オリジン) オリジナルキャット 340g (amazonリンク)
・おやつ
いつもと違う環境で猫ちゃんがごはんを食べないことがあるため、
ちゅーるなど、嗜好性の高いおやつを用意しましょう。
怯えてるときのリラックスのほか、丸1日以上の絶食で肝臓の病気を起こす場合があり、それを避ける意味でも持っていると安心です。
うちの場合は、なぎちゃんの持病により下部尿路配慮のものをあげています。
商品説明では、1日4本が目安との記載がありますが、
普段は、爪切りなどご褒美で月に1回程度あげています。
カロリー過多や偏食が気になるので、1本を2匹で半分こ。
うちの場合は6本くらいを目安に用意しています。
▼猫用おやつ ちゅ~る 下部尿路配慮 まぐろ海鮮ミックス味 (amazonリンク)
・食器
軽くて割れない素材がおすすめです。
できればフード用・水用の2つあると便利です。
キャンプ用のシェラカップ、ラップや紙皿など猫用のものじゃなくてもOKです。
ラップで食器に巻いて節水するのもいいでしょう。
▼マルカン たためる抗菌シリコンボウル (amazonリンク)
・水
マグネシウムやカルシウムなどのミネラル成分は、
猫の結石のリスクを高めるといわれているので硬水を避けましょう。
軟水を用意すると安心です。
猫ちゃんが1日に必要な水分量は体重1kgにつき50mlが目安で、
体重5kgなら1週間に約1.7リットルの水が必要です。
ちなみに、人間は1日に3リットル必要といわれています。
うちの場合は2匹いるので、人間の分とあわせて
水を何十リットルも抱えて移動するのは困難です。
そこで、ポータブル浄水器を用意しています。
日本は川や池、湖などが多く、年間降水量は世界平均と比べて2倍近くあるので、
ポータブル浄水器での水の確保を考えています。
水は初期の移動などの分として3リットルだけを用意しています。
▼SAWYER ソーヤー ミニ SP128 (amazonリンク)
猫ちゃん用の水はこちらを準備しています。
▼ピュアクリスタル アクティア 500ml (楽天リンク)
それと、チェックリストには入れていませんが、
うちでは毎朝シリンジで水をあげる習慣があるので、
シリンジも一緒に持っていきたいと思っています。
・薬
持病がある場合は、常備薬や予防薬を動物病院で多めに処方してもらい、用意しておきましょう。
猫は避難生活のストレスで、下痢になることが多いといわれています。
そのため、下痢止めの薬もあると安心です。
また、よく吐いちゃう猫ちゃんは、吐き止めの薬があるとよいでしょう。
いずれの症状も酷くなると脱水症状を引き起こすので、避難生活では十分な注意が必要です。
迷子の備え
・猫ちゃんの写真(できれば飼い主が一緒に写っているもの)
猫ちゃんの特徴が分かりやすい写真で、はぐれちゃったときに探す手がかりになります。
また、飼い主さんと一緒に写っていることで、保護された猫を引き取る際に、自分の猫であることの証明にも。
・猫ちゃんのことを記録したもの
飼い主の連絡先、飼い主もなにかあった場合の避難連絡先、ワクチン接種状況、病症、健康状態、持病や服薬の状況、かかりつけの動物病院などを書いた手帳やカードなどがあると理想的です。
・ワクチン接種証明書
避難所やボランティア団体、動物病院などで、
ほかの動物たちと共同で生活する場合には、
病気などを感染させないために、提示を求められることがあるので用意しておきましょう。
余裕があれば備えたいもの
車の中や親戚の家、避難所など、
色んな場所で避難生活をすることが想定されますが、
猫ちゃんのお世話をするうえであると便利なグッズをまとめました。
・匂いのついたタオル
猫ちゃんは自分のにおいのついたものを嗅ぐと、安心する性質があります。
また、飼い主さんや家のにおいが染み付いたタオルを寝床に敷いてあげると安心することもあります。
キャリーケースを包んで外の音を遮ったり、猫ベッドにして保温するなど、繊細な猫がいる場合は、持っておきたいアイテムです。
・おもちゃ
匂いがついたお気に入りのものを用意しましょう。
猫ちゃんのストレス発散にも。
・ガムテープ
段ボールでのケージ作りなどで持っておくと良いでしょう。
うちの場合は人間用リュックにガムテープを入れて、猫用にはクラフトテープを入れています。
・テント
避難所の建物内には、猫ちゃんとともに入れないこともあるからです。
サイズは大きく、重くなりがちですが、それでも生活空間を確保するうえで、できれば持っていきたい貴重なグッズです。
うちでは、人間用のテントを用意しています。
駐車場などの屋外だけでなく、避難所の室内にも設置できるポップアップテントがおすすめです。
▼QUECHUA(ケシュア) ワンタッチテント 2 SECONDS EASY FRESH&BLACK2人用 (amazonリンク)
・爪とぎ
コンパクトなものを事前に用意しておくか、段ボールを使ってその場で作るのもいいでしょう。
参考として、コンパクトな商品を紹介します。
▼サンコー 吸着 コーナーにも貼れる 猫のつめとぎ (amazonリンク)
・ブラシ
必須アイテムではないものの、抜け毛対策としてはもちろん、ストレスを感じやすい避難生活でのスキンシップとしても活用できます。
▼ペットアンドミー ラバーブラシ ソフト (amazonリンク)
・シャンプータオル
大判のウェットティッシュのようなもので、拭くだけで猫ちゃんの汚れやにおいを落とすことができます。保湿効果と、抜け毛を絡めとれるのも魅力です。
▼JOYPET(ジョイペット) シャンプータオル うるおうコラーゲン 猫用無香料 (amazonリンク)
おわりに
今回ご紹介した防災グッズのリストは、あくまで一例です。
冒頭にも記載させていただきましたが、
一度にたくさんの荷物は運べないため、命に関わるものを優先して持ち出す
という考え方が大切です。
飼っている猫ちゃんと、飼い主さんの生活環境などにあわせて、
取捨選択しつつアレンジして必要な防災グッズを考えていただけると幸いです。
チェックリスト(テキスト表示)
【✅必ず準備したいもの】
▼移動
□キャリーバッグ
□ポータブルケージ
□洗濯ネット
□ハーネス&リード
▼ごはん類
□ウェットフード(1週間分ほど)
□ドライフード(1週間分ほど)
□おやつ(1週間分ほど)
□食器 □水(硬水を避ける)
□薬(持病がある場合のみ)
▼トイレ
□ポータブルトイレ
□トイレシート
□猫砂(トイレ環境により不要)
□ゴミ袋
□ウェットシート
▼迷子の備え
□猫ちゃんの写真
□猫ちゃんのことを記録したもの
□ワクチン接種証明書
【✅余裕があれば備えたいもの】
□匂いのついたタオル
□おもちゃ
□ブラシ
□ガムテープ(クラフトテープ)
□テント
□爪とぎ
□シャンプータオル
▼参考
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